- フォーマルマナー
- 装い
- 豆知識
会葬とは?会葬者の意味やマナー・注意点についても解説
Index
会葬とは?
「会葬」とは、故人との最期のお別れをするために「葬儀・告別式」に参列することを指します。
お通夜に参列する場合は「弔問」という言葉を使用します。葬儀と告別式はもともと別々の儀式ですが、最近ではまとめて行う一日葬が増えてきています。
会葬者のマナー・注意点
会葬は、故人を見送る一連の儀式の中でも一番重要な場面です。
親族以外の友人や知人のお立場の人を「会葬者」と呼び、葬儀・告別式に参列してくださったお客様として扱われます。
当日の流れに不安が残るままの参列にならないように、事前に会葬者のマナーをしっかり確認しておきましょう。
服装・身だしなみ
葬儀・告別式の服装は女性・男性ともに「準礼装」の装いが基準とされています。
喪服の着こなしのマナーのポイントを5つご紹介します。この基本を抑えておけば、マナーに沿った装いをすることができますよ。
1、全身が黒であること
2、肌の露出が少ないこと
3、シルクまたは、シルクのような素材(トリアセテート・ポリエステル・レーヨンなど)であること
4、華やかな印象にならないこと
5、着ているだけでお悔やみをお伝えするお仕立てであること
喪の席では必ずフォーマルでかしこまった装いを心がけましょう。
カジュアルな印象にならない事もマナーです。 綿・麻・ニットなどはできるだけ避けて、フォーマルウェアとして作られたものを選ぶことをおすすめします。
女性の場合は、長袖のアンサンブルや七分袖のワンピース。最近ではパンツスーツの喪服をお選びになる方も増えてきています。
髪はヘアピンや髪ゴムでまとめ、すっきりと清潔感のあるスタイルで。
黒のストッキングとシンプルな黒布地のパンプスを着用すると安心です。
喪服と合わせるアクセサリーは白やグレーのパール、オニキスやジェットなどの黒い宝石が最適です。
男性の場合は、黒のスーツに白のシンプルなシャツ、黒い結び下げのネクタイが基本のスタイルです。
お通夜でしたら、仕事用のネイビーやグレーのダークスーツでも問題ありませんが、会葬時には黒を基調としたコーディネートを心がけましょう。
準備するもの
葬儀や告別式に参列する会葬者は、以下のアイテムを事前に準備しておきましょう。
・念珠(数珠)
・香典
・ふくさ
・ハンカチ(黒、ダークグレー、白、紫などで派手でないもの)
香典はむき出しのまま鞄に入れるのではなく、ふくさに包みます。
準備したアイテムを入れるバッグや鞄は、金具がついていない派手ではないものを用意しましょう。
できれば皮革製ではなく布地製をお選びになることで、よりフォーマルなコーディネートに仕上がります。
到着時間
葬儀と告別式に会葬者として参列するときには、多くの会葬者が受付に並んでいて時間が掛かることもありますので、開始予定時刻の15分前から20分前に到着しておきましょう。
会葬者が参列するときには、受付でのご挨拶、記帳、香典の受け渡し、会葬御礼品を受け取るといった一連の流れがあります。
もし葬儀開始を過ぎて時間に到着してしまうと、すでに受付係の人がおらず、香典の受け渡しが難しくなってしまい、受付が長引いて葬儀開始を遅らせてしまう可能性もございます。
交通手段や道路状況なども踏まえたうえで、葬儀場への到着時間は葬儀の開始時間の15分から20分を目安にしましょう。
挨拶
まず、会場に到着したら受付で挨拶をします。「この度はお悔やみを申し上げます」といった挨拶をし、お香典を渡します。
このようなお悔やみの挨拶は、ある程度型が決まっておりますが、宗教や宗派によっては「ご冥福」「成仏」という言葉を使わない場合もございますので事前に親族に確認しておくと安心です。
着席場所
会葬者の着席場所は、基本的に親族の後ろの席になります。
祭壇から見て最前列に一番身近な親族が着席をします。そのうしろに親戚が着席していきますので、親戚の後ろの席で空いている場所に着席するようにしましょう。
会葬者席は指定席ではないため遠慮がちになってしまい、必要以上に隣の人と間を開け、最後列から着席するシーンも見受けられます。
しかし、綺麗に並んでいる席にばらばらと空席を作ったり、親族列と会葬者列の間が極端に空いていたりする状況はあまり好ましくはありません。
葬儀場のスタッフからも案内がある場合もありますが、遺族や親族が着席しているのを確認したら、できるだけ空席がないように前から詰めて座るように心がけましょう。
香典
会葬者は、事前に香典を用意しておき受付でお渡しします。
次のような場合は、状況に合わせた対応が必要です。
【お通夜も弔問している場合】
お通夜にも弔問しており既に香典を渡しているときには、受付でご挨拶をするタイミングでその旨をお伝えしておきます。
【他の人から香典を預かっている場合】
まずは自分の香典を挨拶とともに渡したあとに「〇〇さんよりお預かりしています」と一言添えて預かっている香典を渡します。
この場合には、自分の名前を記帳したあと預かった人の住所と氏名も併せて記帳しましょう。
預かった人の住所がわからないときには氏名のみ記帳しておきますが、当日にそのようなことが起こらないように事前に住所のメモを用意しておくと良いでしょう。
【遺族から香典辞退を申し入れられている場合】
家族葬などの小規模葬儀や遺族の意志で香典辞退となっているときには香典を用意せず、ご挨拶に留めておきましょう。
どうしても何かお渡ししたいときには、故人の祭壇に供物を用意するのが良い方法です。 祭壇への供物を用意するときには、果物の盛り合わせやお花を注文して届けてもらうようにしておきましょう。
会葬を辞退するときの対応
家族葬が注目されるようになった現代、「会葬辞退」という言葉をよく見かけるようになりました。
「会葬辞退」とは「親族以外の人の参列はご遠慮ください」という意味を持っています。
訃報を受けたときに「会葬の辞退をお願いいたします」などの言葉や文面で戸惑う人もいらっしゃると思いますが、会葬の意味を知っていると「親族だけでお見送りする」ということとすぐに理解できます。
昨今は、より身近な親族だけでひっそりとお見送りする小規模な葬儀が年々増えてきていますので、「会葬辞退」の意味を知っておくと安心ですね。
会葬者に対しての御礼
遺族、喪主側から会葬者へお礼をするとき、どのようなものを準備すればいいのか悩みますよね。
ここでは返礼品や礼状の用意、香典返しとの違いについてご説明します
会葬返礼品
葬儀・告別式に参列すると、参列への感謝を込めて贈られる「会葬返礼品」という品物が贈られます。
返礼品を用意する側は、一個500円〜1,000円程度で品物を用意しましょう。
参列のお礼ですので、高額な品物は必要ありません。おすすめのお菓子やハンカチなどの気軽なアイテムです。
「会葬御礼」と「香典返し」の違い
「会葬御礼」と「香典返し」は一見同じ意味の言葉のようですが、実は違うという事を知っていましたか?
「会葬御礼」は会葬・参列へのお礼を意味する品物のことで、香典の有無に関わらずお渡しします。
一方の「香典返し」は、香典へのお礼を意味します。
香典を用意してくださった方に、挨拶状と香典金額の3分の1から半額程度の品物をお返しするのが一般的です。
個人葬の場合の会葬礼状
会葬御礼では、返礼のお品物にお礼状を添えて渡しします。
はがきサイズまたは二つ折りのカードを封筒にセットする場合が多く、そこに便箋などを同封してもかまいません。
会葬礼状は遺族が会葬者へ出します。
記載する内容としては、
●喪主から見た故人の続柄
●故人の名前
●お礼の言葉
●書面での挨拶である事について
●日付
●喪主の住所
●喪主の名前・親族一同
が基本です。
社葬の場合の会葬礼状
社葬の場合は、喪主とは別に「葬儀委員長」という立場が存在する事が多いとされています。
葬儀委員長は社内のメンバーが務めることとなります。
よって会葬礼状の住所は会社の住所、差出人は葬儀委員長となるのが一般的とされています。
まとめ
今回は会葬の基礎知識や会葬当日の流れについて詳しく解説しました。
葬儀関連の言葉は普段耳にしないものが多く、難しく感じてしまいがちです。
事前に意味を知っておくだけで、落ち着いて行動することができますよ。
おすすめのアクセサリー
コラム中で紹介したアイテムの詳細はこちら
おすすめのアクセサリ-
コラム中で紹介したアイテムの詳細はこちら
TOKYO SOIR編集部
Category :